一級建築士事務所アトリエm 守谷 昌紀 のすべての投稿

大阪市平野区、設計事務所。建築家 守谷昌紀

愚痴は土俵外へ‐1542‐

 いつもお世話になっている、トボト・スロープの忘年会に参加させて貰いました。

 ダム湖での釣りは一種独特です。

 放流し続ければ水位は下がり、雨が降れば一気に増水します。

 海のような港は作れないので、スロープに固定した浮き桟橋が港代わり。

 そのボートを上げ下ろしする拠点がトボト・スロープです。

 忘年会と言っても、奈良県下北山村までは車で片道2時間半。

 コテージを借り切っての会でした。

 私は初めてでしたが、常連の人ばかり30人程が参加。

 超が付く釣り好きだけが集まります。

 地元猪肉の焼肉は、わさび醤油で。

 ぼたん鍋に、カキの蒸し焼き。

 タコのから揚げは、お客さんが釣った本物の明石ダコ。

 最高に美味しかったのです。

 トボト・スロープの店長、Tさんは奥さんと一緒にフル稼働でした。

 忘年会というよりは、お客さんの慰安会のようで、申し訳なくもあり、有り難くもあり……

 釣りという遊びの性格上、夏なら朝5時にはオープンします。超の付く釣り好きは、日没まで釣りをします。

 それでも、普段からニコニコと笑顔を絶やしたところを見たことがありません。

 面白いことに気が付きました。

 好きな釣りの話が中心にあるので、ネガティブな会話はありません。

 お酒が入り、ちょっと声が大きくなる人はいても、不平不満や愚痴が充満してる空気とは正反対です。

 先日「盛和塾」の解散を発表したばかりの稲盛和夫さんは「不平不満や愚痴の対極にあるのが感謝」だと仰っていました。

 感謝の気持ちというのは、自分が他の存在に対してへりくだる気持ちがなければ沸いてこないとも言われます。

 建築家という職業も、釣りという遊びも、また奈良にある大自然も、私より上位にある存在です。

 私が生み出したものではないからです。 

 心の中はいつも「感謝」と「不平不満や愚痴」が押し合いへし合いしています。

 「不平不満や愚痴」を辞めるというより、「感謝」に押し出して貰う方が簡単なのかもしれません。

 これを「感謝の寄り切り」としたいと思います。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

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『関西の建築家とつくる家 Vol.2』2月1日発売「阿倍野の長家」掲載
『homify』6月29日「回遊できる家」掲載
『homify』6月2日「イタウバハウス」掲載
『houzz』5月28日の特集記事「あちこちでお茶できる家」掲載

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◇一級建築士事務所 アトリエ m◇
建築家 守谷昌紀のゲツモク日記
アトリエmの現場日記

人生道場、終焉‐1541‐

 火曜日は本当に暖かい一日でした。九州では夏日になった所も。

 異常気象という言葉を使えないほど、色々なことが起りますが、それでも12月に夏日とは……

 昨日、私が所属している「盛和塾」が、来年をもって解散するという発表がありました。

 私は2007年に入塾させて貰いました。

 初めて参加した塾長例会は、4月の宝ヶ池プリンスホテルでの開催でした。

 1983年、京セラ、DDI(現KDDI)の創業者、稲盛和夫さんに教えを請いたいという勉強会が発端となっています。

 1989年に盛和塾と改名され、日本のみならず、アメリカ、ブラジル、中国なども合せて、現在は1万人以上の塾生が在籍しています。

 2010年には経営破綻したJALの再建を政府から託されました。

 京セラを1代で1兆円企業にまで育て上げたその経営手腕を求められてのことです。

 78歳でJALの会長に就任、2年で世界最高収益を上げる航空会社へと復活させたのです。

 昨日、稲盛塾長から塾生へ向けてメッセージが発せられました。

 冒頭にはこうあります。

 私は来年(2019年)1月で87歳になります。今までにお伝えしたい事はすべてお話ししてきたつもりです。私は力の限り盛和塾に心血を注いでまいりました。

 「すべて」お話しして貰ったのです。

 何度も何度も話して貰わなければ背筋が伸びないは、完全にこちらの甘えです。

 そして、こう結ばれていました。

 是非今まで学ばれた事を実践し、社員の方々を幸せにし、社会のために尽くさます事を切に望みます。皆さんが利他の心をもって、世のため人のために貢献されますことを祈っています。

 2010年の5月。

 大津プリンスホテルでの勉強会後、懇親会では塾長と同じテーブルで食事をさせて頂く機会にも恵まれました。

 近年は塾生が増え、年で最も大きな勉強会はパシフィコ横浜での開催となりました。

 夏の時期が多く、日差しが痛かったのです。

 稲盛さんは経営の神髄をボランティアで話して下さいます。

 真髄とは方法論ではありません。

 この自由経済社会の中で、ぼろ儲けなどありえない。リーズナブルな利益を営々と積み重ねるしか、企業が成長、発展することはないと言い切っています。

 その当たり前のことを、誰にも負けない程やってこられた結果が、京セラ、KDDI、JAL再生の結果なのです。

 夏がくれば秋がやってきます。

 山は極彩色に。

 落葉樹は葉をおとし、冬へと向かいます。

 いつかこの日がくることは分かっていました。

 「人生哲学」と「経営哲学」を学ばせて頂いた人生道場は来年で終焉を迎えます。

 道場無しで、トレーニング無しで人が成長するのは不可能です。

 これからは自分が小さな道場の主として、研鑽を積まなければなりません。

 誰よりも働き、教え、世の役に立ってこられた塾長には、静かで穏やかな冬を過ごして頂きたいと心から願います。

 そう思える存在を持たせて頂いたことに、心から感謝するのです。

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ミラクルエッシャー‐1540‐

 2018年も1ヶ月を残すのみになりました。

 暦の上では冬ですが、実感としては秋と冬の境目あたりでしょうか。

 昨日は「ミラクル エッシャー展」に行ってきました。

 あべのハルカス美術館は初めてです。

 16階にありました。

 最上階は60階なので1/3程度ですが、ここでも結構な高さです。

 天王寺公園を眼下に、大阪平野を北に望みます。

 小学5年生の娘が、エッシャー展のフライヤーを貰ってきました。

 普段は絵を観に行こうと言うと「え~っ」という兄妹も、エッシャー展は「面白そう」と。

 1961年(63歳)の「滝」はよく知られた作品です。

 水の流れを何度追っても、絵としては成立していますが、自然の摂理にはかなっていません。

 エッシャーと言えばだまし絵ですが、これらは主に後期の作品です。

 版画家、M・C・エッシャーは1898年にオランダで生まれ、1972年73歳で亡くなりました。

 若い頃に建築を学んだ彼は、旅から多くのインスピレーションを受けました。

 特に1922年(24歳)と1936年(38歳)に訪れた、イスラム宮殿の傑作、スペインのアルハンブラ宮殿につよく影響を受けたようです。

 1939年の「発展Ⅱ」は、2度目の訪問後の作品。

 イスラム教では偶像崇拝を禁止しています。

 直接何かを描くことが出来ないため、単純な線を用いた幾何学模様を繰り返すデザイン(アラベスク)が発展しました。

 この作品は色濃くその影響を受けています。

 私が一番面白いと思ったのは、同じく1939年の「メタモルフォーゼⅠ」。

 変身、変化の意味ですが、写真が横だとあまりにも小さいので、90度回転したものも載せてみます。

 西洋の建築が幾何学模様に変わり、最後は中国人の若者となります。

 具象から抽象。抽象から具象。

 立体から平面。西洋から東洋。物から人。

 これだけ面白い版画は、世の中にもそうはないはず。以下は作品解説の一部です。

 1937年6月5日。エッシャーの父親は日記にこう記している。

 「謎に満ちた木版画。M(マウク。M・C・エッシャーのこと)はこれをメタモルフォーゼと呼んでいる」

 エッシャーの父は息子の版画にかなり否定的だったようです。

 展覧会の題にある「ミラクル」の名に恥じない、唯一無二の存在である自分の息子を、です。

 父親はこれ程までの名声を得たことを知る前に亡くなりました。

 エッシャーは人との交流が苦手で、かなり内向的な性格だったようで、私たちが伺い知れない何かがあったのかもしれません。

 それでも、日本の大阪の阿倍野にできた長蛇の列をみたら、彼の父親はどう思うのでしょうか。

 親、大人というものは、間違いやすい生き物です。

 子の幸せ、安定を望むあまり、簡単に子供の夢を潰してしまいます。

 それ故、本当にやりたいことかを見極める試金石とも言えるのですが。

 私の子供に限っても、展覧会が嫌いな訳ではなく、私の面白いと彼らの面白いには違いがあっただけでした。思い込みだったのです。

 いくつになっても、頭の中だけは柔軟で、若々しく在りたいものです。晩年まで変化・発展を続けていったエッシャーのように。

 しかし、オランダという国は本当に凄い国です。

 レンブラント、フェルメール、ゴッホ、エッシャー……

 大麻までOKするのはどうかと思いますが、それくらい自由でなければ、突出した才能は生まれないのでしょうか。

 色々迷っていましたが、次に行ってみたいのはやはりオランダか。煙草も吸わないので、大麻には全く興味はありませんが。

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一生に一度、大阪ガス『住まう』‐1539‐

 10月の中旬、取材に立ち会ったことを書きました。

 大阪ガスの機関紙『住まう』のものでしたが、「中庭のある無垢な珪藻土の家」掲載の67号が届きました。

 読み物としても面白いですし、大阪ガス関係の施設で無料で配布しているので、良ければ手に取ってみて下さい。

 会社にも何冊か残っているので、ご希望の方にはお送りします。

 今回は、巻頭特集の8ページ。

 表紙をめくると大きく写真が2枚。やはり一番前は嬉しいものです。

 『住まう』にはこれまでに「池を望む家」「イタウバハウス」が掲載されたと書きました。

 大阪ガスのwebサイトには、44号以降の作品が掲載されています。

 この号から誌面のスタイルが変わったそうで、その巻頭特集の第1号が「池を望む家」だったのです。

 2010年の秋のことでした。

 webサイトでは最下に『CASE 1』として紹介されています。

 ちなみに「イタウバハウス」『CASE 33』。こちらは見開き1ページの中ほどのコーナーでした。

 『住まう』のスタイルが変わったのは、製作会社が変わったからでした。

 その1回目ということで、担当者も気合が入っており、非常に熱心だったことを覚えています。

 テレビの取材でロケハンは普通ですが、雑誌取材でロケハンをしたのはこの時以外に経験がありません。

 この方はカメラマンだったと思います。熱心に内部を見て回っていました。

 実は「池を望む家」は、撮影の天気に恵まれず、外観だけは晴れの日に撮りなおしています。

 しかし、このロケハンの日は素晴らしい天気でした。

 写真を見ていると外部の景色がよく分かり、この家の空間がよく伝わってきます。

 それで、10年振りに当社のサイトも何枚か写真を差し替えてみました。

 現在なら、天気が少しでも悪ければ、クライアントにも写真家にも延期をお願いします。

 負担が大きいのは分かっていますが、これらの機会は私達にとってはおそらく一生に一度。

 当時撮って貰っていた写真家は、「天気が少々悪くても、いい建築はいいから」と言っていました。

 現在撮って貰っている写真家も「曇りや雨の方が映える建築もありますよね」と言います。

 いずれも真理ですが、私が絶対晴れでないと駄目だと思った建物は、譲らないことにしました。

 もし「このくらいの天気なら撮ってしまいましょうよ」と言われたら、写真家を替える覚悟で延期をお願いします。

 当社にオファーをしてくれるクライアントも、おそらく一生に一度だという気持ちの方が殆どのはず。

 それを一番理解していないのは、概ねプロ側です。

 写真家にとって撮影は日常です。建築家にとって建築設計もまた然りですから。

 「いつもクライアントの気持ちだけを考えています」と言いたいのですが、そんな甘っちょろい言葉の何百倍も、お客さんは求めているはずなのです。

 もし、他の人よりクライアントに寄り添える方法があるとしたら、どれだけ後悔したかや、苦い経験をしたことがあるかに尽きる気がします。

 「十分にやったんだ」と言い聞かせることもできますが、それでは駄目なのです。

 「中庭のある無垢な珪藻土の家」も2度延期し、3度目の撮影でした。

 クライアントは、「もう一度あの撮影を、という気持ちには……」と。今回の誌面もその時の写真です。

 本当に正直な、愛すべき方でしたが、やはり一生に一度だったのです。

 多くのことは一生に一度の経験です。

 利休の言う「一期一会」は決して特別な場面を指すのではない気がするのです。

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奈良監獄で自由と罰について考える‐1538‐

 金曜日は勤労感謝の日。

 11月も終盤に入りました。

 晩秋の夕暮れ。

 日本の里山には柿がよく似合います。

 「旧奈良監獄」が、23日から25日まで最後の一般公開をするという記事をみつけ、急いで申し込みました。

 設計者のお孫さん、ジャズピアニストの山下洋輔さんが、保存運動をしているという話しも記憶にありました。

 奈良監獄は、近代化を目指す明治政府がつくった五大監獄のひとつ。

 1908年の完成で、2021年にはホテル等の複合施設に生まれ変わります。

 1946年には「奈良少年刑務所」となり、昨年老朽化のため閉鎖されました。

 入場チケットに空きがあったのは、昨日16:00の最終回のみ。

 五大監獄で現存するのはここだけなので、最後の最後に滑りこみセーフという感じ。

 申し込んだ後、すぐに家族も誘ったのですが、その日の夜には全て売り切れていたのです。

 その理由が分かります。凄い人出でした。

 ロマネスク様式の表門を見返しても長蛇の列。

 中央看守所までそれが続いています。

 中央看守所から舎房が放射状に伸びる形態は「ハビランド・システムと呼ばれます。

 側面からみるとその配置が分かりやすいでしょうか。

 各舎房の交点、中央看守所からの景色は圧巻です。

 人も殺到する訳です。

 2階と1階の中央は光と空気が行き来します。

 ところどころにあるトップライトの光も、1階まで落ちてくるのです。

 内部空間も繊細につくられていました。

 しかしここは監獄。

 罪を犯した人たちが入るところです。

 勿論のこと自由はありません。

 2階からは南東に若草山を望む風光明美なところです。

 近隣との境にある塀は、6m位あったでしょうか。

 煉瓦積みの極めて美しい建物ですが、歩くと床がしなる感じもありました。

 安全のため、近隣のことを考えると閉鎖もやむなしでしょう。

 刑務所内に入ったのは初めてですが、敷地の広さ、開放感、快適性など、想像を遥かに上回るものでした。

 最近は、熱中症対策のエアコンがついているといいます。

 麦入りご飯などは昨今の健康ブームで言えば、むしろ望ましいもの。

 収監されることを「臭い飯を食う」と言いますが、おそらくほど遠いものでしょう。

 自由の有る無しという一点を除けば、非常に理想的な生活にも思えます。

 人は誰も間違いを起こす可能性を持っています。

 しかし、収監されるまでの罪を犯した人が、本当の意味で更生するのは、相当に大変だろうと思います。

 信用を築き上げるには膨大な時間が掛かります。しかし失うのは一瞬です。

 例えが微妙ですが、不良少年が気持ちを入れ替えて、普通の暮らしに戻ったとします。

 本人は「大変なことをやり遂げた」と思っていますが、普通に暮らしている人からすれば当たり前のこと。

 過去に悪さをしていたなら、そのマイナスも背負ってのスタート。ハンディはあると言わざるを得ません。

 このギャップを越え、周囲の人の気持ちを変えるのはかなりの苦難を伴うはずです。

 子を持つ親として、ここで少年少女が服役していたと考えると、晴れ晴れとした気分にはなれません。

 国として、それをサポートするのは凄いことだと思いますし、応援できることがあるとするなら、税金を納めることくらいでしょうか。

 今月末、予定納税の支払いがあります。

 納税の考え方は、現金主義でなく発生主義。入金が済んでいなくても納税の対象になります。

 それだけでも理屈に合わないと思うのに、予定で先に納税するなどというのは、もう懲罰に近い気さえするのです。

 そんなことは、微塵の問題もないくらいの盤石の経営をしなければなりません。

 普通に生きることは、おそらく刑務所に入るより何十倍も、何百倍も大変なことです。

 娑婆には自由があります。しかしその自由を満喫しようと思えば、びっくりするくらいの荒波の中を進んでいかなければならないのです。

 罰がどうとかいう世界から、早くこの自由社会の荒波に本気で立ち向かって欲しいと思います。

 自由とは、怠惰とか無責任とは程遠いものなのです。

 多くの人は頷いてくれると思うのですが。

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日本のはじまり‐1537‐

 日曜日は長男の卓球の試合を観に行っていました。

 会場のある橿原公苑は橿原神宮のすぐそば。

 近くに神武天皇陵もあり、この辺りはなかなかに雰囲気がある場所です。

 試合開始まで少し時間があり、橿原神宮を参ってきました。

webサイトにはこうあります。

 日本最古の正史ともされる『日本書紀』において、日本建国の地と記された橿原。

 天照大神(あまてらすおおかみ)の血を引く神倭伊波禮毘古命(かむやまといわれびこのみこと 後の神武天皇)が、豊かで平和な国づくりをめざして、九州高千穂の宮から東に向かい、想像を絶する苦難を乗り越え、畝傍山うねびやまの東南の麓に橿原宮を創建されました。

 第一代天皇として即位されたのが紀元元年、今からおよそ2,600余年前のことです。

 恥ずかしながら、橿原が日本建国の地だったとは全く知りませんでした。

 橿原神宮の参道は広く、朝早くにも関わらず多くの人達が訪れています。

 秋は七五三の時期でもありました。

 大和三山のひとつ、畝傍山を従えた拝殿が見えてきます。

 こちらも七五三でしょう。

 日本発祥の地。境内はハレという非日常が溢れています。

 拝殿から、更に奥の本殿を望みます。

 日本の様式美が具現化されてるのです。

 西暦はキリストの誕生を紀元としていますが、「日本」という国を基準に考えれば現在は2678年。

 何度か危機があったにせよ、2600年以上も滅びずに続いている国は他に有りません。

 「謙遜」という美意識は素晴らしいものですが、正確に自分達のこと、また自分の国を知ることも大切です。

 どことなく、自国に誇りを持つ人が少ないと感じるのは思い過ごしでしょうか。

 四季があり、自然が美しく、食べ物は滋味深く、世界一安全で、最も歴史が古い国。

 それが日本です。

 大陸から多くのことを学び、西洋への憧れが日本を成長させてきました。

 また、敗戦後は皆が我武者羅に働き、経済大国となりました。

 しかし現在は、高齢化、少子化、労働力の不足と良い話を聞くことはあまりありません。

 それでも、日本が世界に誇れるものは「美意識」だと思います。

 ゴミをポイ捨てしたら罰があるから捨てないのではなく、そういうことは恰好悪い、恥ずかしいと思う気持ち。

 それを皆とまでは言わないまでも、多くの人が持っています。

 無用に高い報酬を貰うことには、罪悪感のようなものさえ持っています。

 これは、ある国のカリスマ経営者にはなかなか分からないかもしれません。

 突出することに臆病と言われるかもしれませんが、それが日本人なのです。

 日本を感じたいなら、橿原に勝るところはそうないかもしれません。

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相手がいなければ、勝利も敗北もない‐1536‐

 日曜日は雨予報だったのが一転して快晴に。

 長男が卓球の試合で、奈良の橿原公苑まで行ってきました。

 橿原神宮は大和三山のひとつ、畝傍山の麓にあります。

 こちらは同じく橿原市にある耳成山。

 大和三山は、耳成山を北の頂点として、南西の畝傍山、南東の天香久山と正三角形のような配置で並んでいます。

 橿原神宮のすぐそばにあるジェイテクトアリーナは立派な建物でした。

 誰の作品かまではたどり着けませんでしたが、よくデザインされています。

 外壁とも屋根ともいえるファサードは、プレキャストコンクリートでしょうか。

 洗出しの表情になっており、オリジナリティを感じるのです。

 観客席は生徒、その保護者で一杯。

 アリーナには所狭しと卓球台が並びます。

 プロリーグが開幕し、男女とも世界のトップレベルで戦う選手の存在が、このスポーツを盛り上げるのでしょう。

 会場からは熱気が溢れています。

 長男は中学に入って卓球を始めたのですが、試合を観に来たのは初めて。

 「観てるほうが緊張するわ!」と言い出したら大阪のオッチャン、オバチャンの仲間入り。

 なので言いません。ですが、多少緊張するのは事実です。

 つい最近、ラケットのラバーを変えたばかりで、「まだ慣れてないから自信がない」と言っていました。

 「裏ソフト」とか「ツブ高」とかいう言葉で表現されるのですが、攻撃型、守備型、カットマンなど、それぞれの特徴で組み合わせるそうです。

 試合が始まりました。

 サーブで何ポイントか取っていたので、これは武器になりそうです。親の目ですが、かなり回転がかかっている感じ。

 サーブは2本ずつ交代。11点とれば勝ちで、3セット取れば勝利です。

 出だしはバタバタしたものの、3セット連取で勝利を納めてくれました。

 卓球はセット毎に、ベンチコーチからアドバイスを貰えます。

 彼のチームメイトにトップレベルの選手が居り、アドバイスを貰うと、勝率がぐっと上がるそうです。

 この日も、2セット目からは危なげない試合展開でした。

 後で彼に聞いてみたのですが、相手選手の弱点が見えたのでそれをアドバイスしたとのこと。

 トップに居るだけあって、流石にその観察眼は確かです。

 昼から用事があったので、1試合だけのつもりでしたが、彼の試合まで残って観てみました。

 無用にスマッシュで勝負するのでなく、粘り強く的確に台の奥深い、打ちにくいところへ返していきます。

 これは安定して強いだろうなと、納得したのです。

 先日、入社試験に参加していた学生から、「辞退させて頂きます」とメールが送られてきました。

 3日目が終わったあと、続けるかどうかを尋ねるからと言っていたのですが、1日目が終了し、2日目が始まる前でした。

 「目が泳ぐ」という表現がありますが、これは自分のことを最優先している状態です。

 何かに興味があれば、そちらを見ますから。

 よく見る。そして相手のことを知ろうとする。

 これは仕事でもスポーツでも全く同じです。相手をやっつけることと、興味を持つことはそう違わないかもしれません。

 スポーツに打ち込み、勝つ。これは最高の成功体験です。

 しかし上を目指すなら、全身全霊をかけて練習に打ち込んでも負けます。そして、上には上が居ると知るのです。

 自分が選んだスポーツなので、あまり口出しするつもりはありません。

 しかし、長男に「試合が終わったあとの礼や握手は、もうちょっと丁寧にした方がいいな」とアドバイスしました。

 勝利の喜びも、敗北の悔しさも、相手がいなければ味わうことはありません。これは、スポーツというくくりを外しても全く同じです。

 あまりにも、自分にしか興味のない人が増えていると感じるのは私の思い過ごしでしょうか。

 チームメイトの彼は、帰ろうとする選手を追いかけて行き、握手をしていました。

 そんな小さなことの積み重ねが、人生を好転させるのだと思っているのです。

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男類、女類、あわせて人類‐1535‐

 先週末は我が家の女子チームと出掛けたと書きました。

 リフレッシュが目的なので、普段は素通りの池原ダム自体も観光します。

 学生時代は学年で1、2を争うくらい足が速かったという妻も、小5の娘に負けてしまったそう。

 何といっても育ち盛りですから。

 ダムサイトを反対からみるとこんな景色。

 高さは110m。アーチダムとしては国内最大の貯水量を誇ります。

 今回は、水位の関係で池原ダムにボートを下すことができず。南隣にある七色ダムへ移動しました。

 これは七色名物、旧発電所跡。

 久し振りにやってきた七色ダムですが、その名の通り色彩がとても豊かな湖です。

 ボートを車で引っ張ってきて、湖に浮かべるのですがこれが一苦労。

 スロープのおじさんに教えて貰いながら何とか完了。何でもそうですが見るとやるとでは大違いです。

 娘が流れで削られたガラスの破片をみつけました。

 海辺でみつければシーグラスですが、リバーグラスとでもいえばよいのか。

 娘はこれが好きで、飽きずに延々と集めているのです。

 また、宿泊施設でもレストランでも、アンケートがあれば必ずと言って良いほど丁寧に書いています。

 これは私には全くないもの。女の子だからでしょうか。

 ベストセラー「話を聞かない男、地図が読めない女」は2000年4月の発売となっていました。

 もう20年近く経ったことになりますが、狩りにでて、家族に獲物を届けなければならない男に、会話など一切不要。むしろ獲物に気付かれるだけです。

 また、巣を守ること、巣で待つ女性陣の調和を保つことが重要だったので女性に地図は必要ありません。

 ビートたけしは、こんなことを言っていたと思います。

 男と女は、サルとチンパンジーくらいは違う。だから、男類、女類あわせて人類と言うんだ。

 男と女はこうも違うんだということを理解するのに、私も40年は掛かった気がします。(今でも勿論完全に分かった訳ではありませんが)

 付き合っていても、結婚しても、なかなか上手く行かないものだなと思っていたのは「人は分かりあえる」と考えていたからだと思います。

 しかし、分かりあえるかの前に「違う」のです。

 それでも、美味しい魚を食べた時、それ程違った味には感じていない気もするので、そうは違わないとも思っています。

 「違う」ところをフォーカスすれば違う、「違わない」ところをフォーカスすれば違わない。禅問答の世界です。

 こんな小話がありました。

 家に帰ってきたら妻が不機嫌そうな顔で「食卓の電球が切れたの」と言いました。

 夫は疲れて帰ってきたのですが「それなら新しいのと交換しよう」と言って、新しい電球を探しに行こうとします。

 妻は更に不機嫌そうな声で「そういうことじゃなくって!」と怒り出した、という話です。

 「じゃあどうゆうこと?」となりますが、そういうことなのです。

 問題を解決するのが要望でなく、話をすることが目的なのですから。

 先週の夜、「今日何時に帰ってくる?」と娘からメールがありました。

 「ちょっと分からないなあ。なんで?」と返すと、こんな写真が送られてきました。

 あっという間に、何とかかんとか15年が経ちました。

 男と女は違います。それでも求めあいます。

 神様は物事を複雑にするのが、大変お好きなようです。

 それでも、私たちの世代にとって、これからが収穫の秋であって欲しいと思うのです。

■■■毎日放送『住人十色』4月14日5:00pm~5:30pm「回遊できる家」放映

■■■『建築家と家を建てる、という決断』守谷昌紀
ギャラクシーブックスから11月27日出版
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最高のソース‐1534‐

 週末は我が家の女子チーム、妻と娘と出掛けました。

 男子チームの片割れ、長男は試験があるそうで大阪に居残りです。

 しかし、友人宅へ泊めて貰うことになり、多分一番幸せなはず。友人と居るのが最も楽しいのですから。

 妻も娘も、そこまでの外出好きではないので、一緒に出掛けて貰うには何らかの理由が要ります。

 秋の吉野路を走るだけで私は気分爽快。

 「この季節の快晴を逃して、いつ屋外へ出掛けるんだ」というのはこちらのロジックです。

 「温泉にはいって、自然の中で食事したら気持ちがいいんじゃない」とあくまでお願いベースなのです。

 宿はいつも私が泊まっているバンガロー。

 標高が高いので、ちょうど紅葉がさかりでした。

 快晴の下で見る紅葉ほど美しいものはそうありません。

 温泉に付随するレストランに多くを期待する人はあまり居ないと思います。

 しかし、下北山村にあるきなりの郷は結構いけるのです。

 メニューには、ジビエ、スモークの文字が並びます。

 アユスモーク盛り合わせ900円。

 右上は鹿、左下は猪のスモークですが、猪のスモークは、娘も美味しいと言って食べていました。

 アマゴスモークのトマトソースパスタは1300円。

 下北山村産のアマゴのスモークがのっています。

 鹿のスモークと季節野菜のピッツァは900円。

 野性味あふれる食材とスモークの香りがとても合っていました。

 娘はいつものから揚げ定食850円ですが、2人とも喜んでいました。

 少しは普段の罪滅ぼしになったでしょうか。

 翌日、少し湖に出ましたがほんの申し訳程度。

 目的は野外での昼食です。

 メニューはカップラーメン、サラダ、出来あいのトンカツですが、外で食べれば格別なはず。

 ちなみに、このお湯を沸かすバーナーはジェットボイルといいます。0.5Lなら2分でお湯が沸く優れものなのです。

 静かで景色のよい最上流までやってきました。

 こんな時ならインスタントラーメンも許されるでしょう。

 娘はチキンラーメンしか食べられないので、「安藤百福さんに感謝やね」と言いながら、喜んで食べてくれました。

 私の世代ならグルメと言えばコミック「美味しんぼ」を思い出す人が結構いるのではと思います。

 その中で、美味しいご飯を炊く方法の回がありました。

 それには美味しいお米、美味しい水、また適度な漬け置き、そして炊き方が大事でしょう。

 紹介されていた方法は、お盆にお米を広げ、割れているものや、欠けているものを、ピンセットでより分けるというものでした。

 粒の大きさにむらがあれば味が変わってしまうからです。

 あくまでコミックの中の話しですが、初老の夫妻がその作業をしていた場面が記憶に残っています。

 仕事であれ、家事であれ、そこまで時間を掛けられる人はなかなかいないと思います。

 しかし、美味しいものをつくるということは、こういうことだと思いますし、そうあって欲しいとも思います。

 英語のことわざで、このようなものがありました。

 Hunger is the best sauce. (空腹こそが最高のソース)

 しかし勿論最高のソースは愛情です。

 チキンラーメンに込めた私の愛情は、娘へ届いたのでしょうか。

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孤高たれ‐1533‐

 「今日はイイハ(118)の日」だと、ラジオから聞こえてきました。

 クリニックは何件か設計させて貰いましたが、一番多いのは歯科医院です。

 現在は「住吉区歯科医師会館」の仕事もさせて貰っているので、虫歯は勿論ご法度。

 虫歯だらけの設計者に依頼など来ない気がするので。

 三度の歯磨きは欠かしませんし、外出時の携帯歯ブラシは欠かせません。

 ただ残念なことに、それを始めたのが歯科医院の設計後で……

 いくら磨いても、これまでの治療痕が直るはずはありません。虫歯だけは取り返しがつかないのです。

 子供には「歯磨きは貯金だと思って!5千万円くらいの価値がある」と繰り返し言っているのですが、どこまで理解しているのか。

 一昨日に立冬を過ぎましたが、今日も暖かい一日でした。

 通勤中に公園をのぞくと、紅葉が始まった木もちらほら。

 近付いてみていると、砂場で0歳と1歳くらいの子供さんが遊んでいました。

 お母さん同士は、子育ての話しで盛り上がっています。

 レンタルDVDショップのセルフレジの前。台に乗っている男の子は3歳くらいでしょうか。

 何とかお母さんの手伝いをしようと、横から一生懸命手を伸ばしています。

 そして、集団登校をする小学生。

 母子そして家族だけの生活から、保育園、小学校と集団生活に入り、友達、仲間ができて行きます。

 子供は母親や家庭と少しずつ距離をおき、やがて社会へ出て行くのですが、それは間違いなく喜ばしいことです。

 友達の延長線上に、仲間や集団があるのかは微妙なところです。

 また、人が集まれば必ず悪くなるとは思いませんが、先月末の渋谷でのハロウィン騒動を知り、こんな言葉を引いてみたくなります。

 狂気は個人にあっては稀有なことである。しかし、集団・党派・民族・時代にあっては通例である。

 -ニーチェ-『善悪の彼岸』より

 「集団」と言う言葉と「群れる」という言葉は区分けした方が良いかもしれませんが、いずれにしてもマスとなった時、人は間違いやすいという事実はあるのです。

 個人など本当に弱いものです。私の力など、ほんの微々たるものでしかありません。

 しかし、それを認めているか否かという点においては、顔を隠し乱痴気騒ぎをする人達とは違う気持ちでいるのです。

 孤高のルポライター、竹中労の言葉も何度か引かせてもらいました。

 人は、無力だから群れるの ではない。群れるから無力なのだ。

 「孤高たれ」は「渾身」とともに私の座右の銘でもあります。

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