火曜日に「南米のエクアドルで、麻薬密輸用の潜水艦が見つかった」というニュースがありました。
長さおよそ30m。
ジャングルの奥深くに密輸専用の潜水艦とは絶句します。そんなものが、非合法に、裏社会で作れるものなのでしょうか。
中央アジア、南米の麻薬の生産は、国際社会の暗部です。
その莫大な利益に群がる輩の気迫たるもの、正気の沙汰ではないと言うとことでしょう。
南米を舞台に書かれた「山猫の夏」という小説があります。
ある日本人が、ブラジル北東部のある街に現れます。
山猫と呼ばれる彼は、対立する街の有力者に私兵として雇われ、非合法な仕事をするという船戸与一の作品です。
ディティールは随分忘れましたが、南米の蒸し暑さ、裏社会の息苦しさが、伝わってくるような、小説だったことは良く覚えています。
高校時代、浪人時代、冒険小説を良く読みました。
志水辰夫の「裂けて海峡」、ジャック・ヒギンスの「鷲は舞い降りた」 、ギャビアン・ライアルの「深夜プラス1」、ディック・フランシスの「反射」などなど、何れも刺激的で、当然勉強そっちのけで読みました。
船戸与一を誰に紹介して貰ったかさえ忘れましたが、もしかすると、内藤陳の「読まずに死ねるか!」で知ったのかもしれません。
コメディアンでもある彼は、1981年に日本冒険小説協会を設立して会長に就任。冒険小説の紹介をライフワークにしていたのです。
南米のジャングル奥深くに潜水艦。
このニュースを聞いて、冒険小説をかく作家は、皆ソワソワしているのでは。