繁栄と衰退を分けた違い

 先月、写真スタジオのクライアントから面白い話を聞きました。

 約3万年前にネアンデルタール人は絶滅し、私達の祖先、ホモ・サピエンスは生き残りました。その決定的な差は、声だったそうです。

 前者の声帯はチンパンジーと同じように、口に近い位置にありました。後者の声帯は深い位置にあるので、声を共鳴させる事が出来き、言葉という複雑な音を操れるようになったのです。

 深い位置にあると、食べたものが、気管に入るリスクはあります。それでも生存競争に勝ったのは、後天的に多くの情報を共有し、受け継いでいったからなのです。

 
 太陽があの辺りから出てくると、段々寒くなるから、しっかり食料を貯めておかないといけない……

 この時期は、あの方角に半日歩けば水場がある……

 そんな事を子孫に伝えたいという思いが言葉を生んだ、と言えばちょっとロマンティックすぎますか。

 初めに言葉ありき

 は、新約聖書の一節。やはり言葉なのです。

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