苦労は半分に、幸せは倍にする方法‐1170‐

 「茶摘」の歌にある「八十八夜」は立春から数えて88日目。

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 更に3週間が過ぎ、今日は百一日目です。

 「野にも山にも若葉が茂る」の通り、入梅までが緑の最も美しい時期。勿論、野外で遊ぶにも最高の季節です。

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 先日出掛けた際は、シカもみかけました。この湖には、ニホンカモシカが降りてくることもあるのです。

 魚、哺乳類が自分達の祖先と、再認識する機会がありました。

 NHKスペシャル「病の起源 鬱病 ~防衛本能がもたらす宿命~」を観ました。

 以前から気になっていたのですが、NHKオンデマンドで、過去の番組を購入して見れると知りました。
 
 番組内では「鬱」発症のメカニズムを、脳の起源から説明しています。

 5億2千年前、節足動物繁栄の頃、我々の遠い祖先「魚類」が誕生しました。

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 魚は節足動物と違い、脳をもちます。中でも「扁桃体」という部分が発達していきます。

 この扁桃体は天敵が近付くと、ストレスホルモンを分泌し、全身の筋肉を活性化させます。運動能力を高め、素早く敵から逃れる為です。

 敵が去ると、この分泌は収まるのですが、過度のストレスを与え続けると、ストレスホルモンが分泌され続けます。すると、脳が萎縮した状態になります。これが鬱状態です。

 実験により魚も鬱状態になることが分りました。

 魚類、爬虫類から更に進化したのが、2億2千年前に誕生した哺乳類です。哺乳類は、狩や、外敵から身を守る為に群れを作るようになります。しかし、その社会性を身につけた為、孤独に弱くなって行くのです。

 哺乳類、人類へと進歩する中で「孤独」「恐怖の記憶」「それらを語る言葉」とストレスを感じる要因は増えて行きます。

 文明によって貧富の格差なども生まれ、人間関係が一変したことも「鬱」の要因を増加させました。

 しかし、現在でも太古からの暮らしを受け継いでいる狩猟民族には「鬱」は無いと言います。

 獲物は分けあい、共に助け合うという生活をしている人々は、皆が平等で、ストレスが少なく「鬱」という症状がないそうなのです。

 この日記でも1000回目に書いたのですが、私は28歳から30歳まで、重い鬱病に悩まされていました。

 自分が何故そうなったのか、良く分かりました。

 20代の私にとって、多くのお金を預かり、大きな期待を負うこの仕事は、希望に満ちたものでしたが、反面、大きなプレッシャーもありまして。加えて、全てを独り占めしようと思っていたからです。

 喜びと、苦労のどちらもです。1人で仕事をしていたので、物理的に分かち合う相手は居なかったのですが。

「苦しみは、分かち合えば半分になる。 楽しみは、分かち合えば倍になる」 

 こう教えて貰いました。至言だと思います。

 不平不満の無い社会。これを実現するには、苦楽を分かち合うしか、方法はありません。苦しみだけ、喜びだけ、では駄目なのです。

 つい「自分が我慢すれば済むのなら」となってしまいがちです。特に日本人は。

 どうやら、そこに幸せはないようなのです。

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