先週の木曜日、「松虫の長屋」の現場へチンチン電車で向かいました。
阿倍野のホームの巾は60cmそこそこ。そこからハルカスを見上げるのは、定番の写真です。天辺は雨雲で霞んでいました。
クライアントに教えて貰ったのですが、阿倍野の60cmホームは事故ゼロだそうです。人がいかに環境に左右されるかを、証明する数値です。
昨日は、最上階から1フロア下の59階、マリオット都ホテルを予約していました。その時は、いい写真が撮れるだろうと、対比に撮っていたのですが。
残念ながら昨日も雨。阿倍野の60cmのホームを見返すの図です。
父が70歳で古希。長男が10歳で2人とも3月生まれ。一緒にお祝いをとなりました。
昼のコースを満喫し、反対の北側へ景色を見に行きました。
25歳の時に、事務所として借りたマンションが、JR天王寺駅にすぐ北に見えるはず……
ありました。ただし、20階建てのマンションにほとんどが隠れています。
そう言えば「高層マンション反対!」の看板が沢山たっていました。
ヨーロッパの教会は、より高い位置からの光を求めて、高層化が進みました。
日本では、多くの五重の塔が示すように、寺社仏閣が高さを求めています。
高さは、権威の象徴だったのです。より高くという欲求が、阿倍野に300mの建築を実現させました。
私は歳と共に。どんどん高い所が苦手になってきました。昔は平気だったのが、最近では飛行機に乗ると、手に汗握ります。
その理由は明確です。高いところから落ちると死ぬと分かり、今は死ねないと思っているからです。
人の体は、自分が走れるスピードの衝撃なら耐えれると言われます。
100mを12秒で走れる人なら、8.3m/S。
V(スピード)=g(重力加速度9.8)t(時間)
上の式にあてはめると、約.085秒落ちても大丈夫となります。
S(距離)=1/2g×t×t
その距離は3.5mです。2階強といったところでしょうか。
この式で計算すると、以下のようになります。
ウサイン・ボルトなら5.6m、12秒で走れる人なら3.5m、15秒の人なら2.3mから落ちても大丈夫。
私の結論。可能な限り、建築の高さは抑えるほうがいい、です。
これで、高層ビルのオファーはもうこないと思いますが。