昨日は雨予報が、晴れに変わり昼から京都へ。
東福寺の南、光明院の波心庭を見るためですが、現在設計中のクライアントに「とても良かったですよ」と教えて貰ったのです。
縁側を進むと、一気に景色が開けます。床板が一枚板に変わり、ここからが、特別な空間だと分かります。
波心庭は造園家・重森三玲設計の枯山水です。「枯れ」の通り、水を白砂や小石で表現されています。
龍安寺の石庭などは、草木さえなく、限りなく抽象化されていった庭です。
抽象化されているがゆえ、その景色の解釈は、訪れる側に委ねられます。
一つだけあった、白い三角錐の石。これが一体なにを意味するのか
この日は、私達家族のほかは一組の夫婦だけでした。秋は混雑するでしょうが、紅葉の季節に是非訪れたいものです。
2014年、外国人に人気の観光スポット第一位は、伏見稲荷大社だそうです。
光明院から15分くらいなので、こちらにも行ってきました。日本一にもかかわらず、私達は初めてです。
人気日本一だけあり、2~3割くらいは外国人でしょうか。
先日「本気で観光立国を目指すなら」と物言いをつけたばかりです、京都は完全に例外です。凄い熱気でした。
鳥居は奉納されたものと知りました。千本鳥居を娘が数えたのですが、393本だったそうです。
行きと帰りの参道にあるのでおそよ800本。概ね千本でした。
寂びた美を追求する波心庭。古のエンターテイメントと言って良い伏見稲荷大社。対極とも言える美を求め、八百万の神を許容するのが日本人です。
観光がビジネスの側面だけでなく、その精神を輸出する機会、国、民族、思想を越えた文化の交流と考えたなら。
観光という言葉が、どうも表面的で、安っぽい感じがするのです。