目撃してしまいました

 生まれて初めて犯罪の現場に遭遇しました。今週の月曜日、お昼の2時頃、大阪市内での出来事です。

 外出していた私は仕事を終え、地下鉄の駅へと向かいました。出入口の階段を降りようとした瞬間「ドスッ!」という、人と人がぶつかる、独特の鈍く大きな音が。すぐに「誰か~!捕まえて~!」という年配の女性の声。振返ると、スモークを貼ったヘルメットに紺色の作業服の男が、ナンバーの無い原付で、蛇行しながら走りさって行きます。

 倒れていたので「当て逃げかな?」と思い女性に近づくと「ひったくりヤ!!」と。

 すぐに110番をしましたが、出来ることはそれだけ。動転していた当事者は止めてあった車で、すぐ追いかけていきましたが、捕まえられるはずもなく・・・・・・。
 現場は、幹線道路の交差点にある銀行の前です。その女性は目の前に外車を路上駐車し、お金を下ろしました。車に乗ろうと歩道から車道へ出た瞬間、犯人は後ろから原付ごとぶつかり、バックをひったくったのです。

 私は今まで「ひったくり」というと、注意の足りない人の合う、自分で防げる犯罪だと思っていました。もう少し言うと、体に危害を受けるとは想像していませんでした。しかし現実は違いました。

 相手は犯罪者ですから、被害者の体のことなど心配するはずも無く(当り前!)、猛スピードで、原付ごとぶつかり、跳ね飛ばして盗むのです。「ひったくり」などと言う生やさしい表現は違っていると思います。私の見たそれは、「ひき逃げ強盗」でした。

 その日は気分の晴れない一日になりました。

 働かずして、人を傷つけてでも、お金を得ようとする、野蛮で稚拙な犯罪者に何を言っても無駄でしょうが、犯罪を犯す限り、あなたはこの世にいる価値は無い。捕まるのか分かりませんが、罪を償い改心してほしいものです。

 誰にも起こりえる事なので、対処策を考えてみました。

 おそらく犯人は、銀行を遠巻きに眺め、標的を物色していたはずです。大きなお金を下ろした後は、コソコソッと出て行き、サッサと帰りたいところですが、そんな時こそ、顔を上げて前後左右を確認している事をアピールすべきです。相手は犯罪者ですから、顔を見られるのが一番怖いはずです。コソコソしているはずなのです。あとはどこでも聞く言葉ですが「バックは-必ず-車道の反対側に!」でしょうか。

 折りしも、原付の祖とも言える「本田宗一郎」開発の「スーパーカブ」の発売台数が5000万台を超えました。世界で類を見ない程支持されているという事です。努力と情熱で便利なものが創られ、世に貢献する。しかし稀には悪用もされる。“神様”と“バイクの神様”も2人して「こんなはずでは・・・・・・」と嘆いていることでしょう。

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