彼岸にわたる‐1363‐

 今日でお彼岸も終わり。

 暑さ寒さも彼岸までと、公園の花水木もほぼ満開です。

 そして菜の花も。

 「お彼岸」とは彼岸会(ひがんえ)の略で、春分・秋分の日を中心に前後3日間におこなう仏事を指すそうです。

 「彼岸」を広辞苑でひくと「生死の海を渡って到達する終局・理想・悟りの世界」とありました。

 反対に、生死を繰り返す迷いの世界が「此岸(しがん)」。私達が生きるこの世の中です。

 お釈迦さまは、此岸(この世)から、彼岸(悟りの世界)に到達することを波羅蜜(はらみつ)といいました。

 そのために必要な修行が六波羅蜜です。

六波羅蜜

1 布施 人を助ける。
2 持戒 戒律を守る。
3 精進 努力をする。
4 忍辱(にんにく) 耐え偲ぶ。
5 禅定(ぜんじょう) 心身をおちつける。
6 智慧 学ぶ。

 俳優の高倉健さんが亡くなる前に語っていた言葉が好きです。

 「俳優という仕事には、生き方がやっぱりでているよね。テクニックではないんでしょうね。

 柔軟体操なら、いいトレーナーにつけば体を壊さずに柔らかくなる。いい本を読めば知識はつく。

 しかし、最もでるのは普段の生き方。偉そうなことを言うようですけど」

 六波羅蜜をみれば、お釈迦さまであれ、私達一般の市民であれ、すべきことは大差ないのがよく分かります。

 それは、高倉健さんのいう日々の行いであり、一過性のものではないのでしょう。

 この陽気に誘われて、早咲き桜もポツポツと花開き始めました。

 花はすべき時に準備をし、ほこるべき時に咲きほこります。

 桃源郷という言葉がある通り、理想の世界にはいつも花であふれています。

 この時期に先祖を参るのが彼岸参り。

 岡山と香川、高槻と和歌山を訪れなければと思うのです。

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