日本全国、津々浦々‐1306‐

 家の近くには、いくつか田んぼが残ります。

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 ついこの間まではカエルの合唱だったのが、いつの間にか虫の音に。

 夏の終わりに、台風が集中するのも温暖化の影響でしょうか。

 釣りが好きで、時々奈良の山奥まで出掛けて行きます。

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 長らく行っていないのでそろそろ湖面が恋しいところ。

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 2011年の統計で、奈良県下北山村の人口は1039名。

 下北山がどのくらい田舎かは(失礼!)判断が難しいのですが、当たり前のように宅急便は届きます。

 NHKの「プロジェクトX」で、ヤマト運輸の回を観たのは10年以上前だったか。

 私が小さい頃、例えば岡山の祖父から桃が送られてきたら、近くの貨物の駅まで、取りに行っていました。

 「コストがかかる個人相手の輸送はリスクが高く不可能」が流通の常識でした。

 しかし深刻な経営難に陥っていたヤマト運輸は、1976年(昭和51年)この宅急便に社運を賭けました。

 日本全国、津々浦々に荷物を届けるという理念が、「戦後最大のサービス革命」の言葉通り、信じられないサービスを生んだのです。

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 民間企業なので、利益が出なければ会社は存続しません。

 過疎の村で、都心部と同じような利益がでることはないでしょう。しかし、全国津々浦々という理念が、社員を鼓舞し、信用を集め、物を集め、他を圧倒してきました。

 日本郵便も現在は民間会社ですが、メール便論争は記憶に新しいところ。親書は、日本郵便が独占していることを考えると、やはりアドバンテージがあるのです。

 国という障壁さえも越え、完結させたこの宅急便というサービス。

 普段は全く感謝が足りていませんが、下北山でクロネコのトラックを見て、改めて凄みを感じました。

 過疎の村、または離島など、宅急便はどこまで届くのだろうかと考えます。民でありながら、よほど公の風格を感じるのです。

 人類史上の進歩のほとんどは、不可能を受け入れなかった人々によって、達成された。

 -ビル・ゲイツ-

 困難こそが宝の山なのは誰が考えても明らか。

 手本はいたるところで目にすることが出来ますし、手本しか残り続けないとも言えるのです。

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