デザイン系の事務所は圧倒的にMacですが。しかし当事務所のOSはWindows。
CADを導入したのが1999年で、その頃のパートナーが「CADでないと描けない」と言いました。彼がWindowsユーザーだったのです。理由はそれだけ。
当時私はPCさえ持っておらず、手描きで図面を描いていました。
しかし、物創りの現場では、常にAppleの話題はでてきます。
例えば、エッジの話。建築においてもあのシャープさを出せないか、という要望は頻繁にあります。極限を目指す物創りの精神は、誰もが感じているのです。
画像で説明する道具として、ようやくiPadを購入しました。
やはり美しい「物」です。
あの指の動きに慣れるまで、随分時間がかかるでしょうか。
しかし、本当の美しさは裏面にあります。
クライアントでもある、製造業の経営者に教えて貰いました。
このボディはアルミの削りだしだそうです。
「削りだし」というのは、アルミの塊からこの形に削っていくという工法です。
いわば彫刻のような作り方。
彼が言うには、この金額でこの物を作れるのはAppleだけ、とのことでした。
ジョブズは、徹底的な現場主義で知られました。新製品のアイデアを検討する時は、膨大な数の試作品を作りました。
また、Apple storeの実店舗をつくる時も、大きな倉庫の中に実物大の試作品を作り、検討したそうです。
東京で進めている店舗の計画でも、Apple storeの事は話題に上がりました。ある部分において、それを超えられないかと言う話になりました。
遣り甲斐のある課題です。しかし、勝算はあると思っています。
ジョブズの思考の特徴に「問題に気づく力」があると言います。問題の根源を見つけさえすれば、多くのことは解決できるということです。