サイレント・マジョリティ‐1292‐

 梅雨が明け、本格的な夏の日差しになってきました。

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 昨日は、郊外の敷地を見に行っていました。

 少し緑が広がるだけで、目が涼しいものです。

 今週火曜日、大阪府内の高校生が来社しました。

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 何年かに一度、高校生からのインタビューを受ける機会があります。

 興味のある仕事別の班に分かれ、学生達がアポイントを取ります。そして、実際に足を運び、色々質問をするというカリキュラム。

 どうやら、この高校独自の取り組みのようです。

 建築家の仕事に興味のある生徒が、男女2人ずつ。質問は、前半がフォーマット、後半は自分達で考えたものだそうです。

 質問 「仕事をする上で、大切にしていることは何ですか」

 答え 「自分達の都合ではなく、人としての善悪で判断する」

 質問 「どんな時が一番うれしいですか」

 答え 「クライアントが喜び、そして私達も喜べ、喜びの輪がつながった時」

 彼らが未来に希望を持てるよう、45分くらいかけて、真剣に答えました。

 いや、私が未来に希望を持っているのかを問われた時間なのかもしれません。

 また、先週の横浜行きの帰り、セブンドリーマーズの本社へ寄ってきました。

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 セブンドリーマーズと言えば、現段階での商品は3つ。(のはず)

①完全オートクチュールの「カーボンゴルフシャフト」

②睡眠中の気道を確保するデバイス「ナステント」

③自動洗濯物折り畳み機「ランドロイド」

 ①のカーボンゴルフシャフトは、ジャンボ尾崎選手との契約でも話題になりました。

 社長の阪根とは中高からの友人で、昨秋に発表した③の「ランドロイド」について、色々聞きたいというオファーがありました。

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 行くと、大手広告代理店のスマートな社員さんが2人。

 建築家の観点から色々インタビューさせて欲しいというのが趣旨でした。

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 ランドロイドは2017年11月から出荷が始まります。

 古くからの友人ですし、何より画期的な商品です。最高の結果を出して欲しいと思っています。

 それで、質問については一切の気遣い無しで答えました。

 仕事において、「一切の気遣いなく」はなかなか無い場面です。

 アメリカ大統領候補となったトランプ氏。その妻が、スピーチを盗用したというニュースがありました。

 大統領ともなると、相当に優秀なスピーチライターが付いていると言います。彼女の原稿はなおざりになっていたのでしょうか。

 ウォーターゲート事件で知られるニクソン大統領ですが、「サイレント・マジョリティ」は彼のスピーチの中にあった言葉だそうです。

 文字の通り「静かな多数派」。対義語は「ノイジー・マイノリティ」です。

 褒め言葉、賛同の言葉より、クレーム、批判の方が先に聞こえてくるのはどの国でも同じです。

 これを仕事に置き換えると、人の意見を聞くことだけでは、プロの仕事をしているとは言えないと分かります。

 どこをすくい上げ、どう解釈するかは、聞いた本人に委ねられます。

 賛同の声が少ない。そんな時にこそ、判断力が問われると思うのです。

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